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広がりつつある、「持ち込みOK」の結婚式 [ブライダル業界]

前回の記事で書いたように、かつては結婚式といえば、新郎新婦が結婚式場と契約を結び、式に関わる業者は式場任せ、という方式でした。しかし近年はそのやり方が若干変化してきています。それは、「写真は友達のカメラマンに撮ってもらいたい」「式場を飾るお花は、自分の好きな花屋にお願いしたい」「メイクは行きつけの美容室に頼みたい」など、結婚式に関わる様々な業者を自分で選びたい人(主に花嫁)が増えてきたのです。

その原因として、結婚式にありきたりでないもの、個性的な部分を求めるカップルが多くなったことが挙げられます。結婚適齢期になると、知人の様々な結婚式に呼ばれるようになります。そうして数多くの式を見ることで、自分は友人とはどこか違う、ひと手間かけた式を挙げたいと希望する女性が出てくるのは自然な成り行きかと思われます。

もう一つの原因は、コスト削減です。結婚式場専属のブライダルプランナーに花や衣装、カメラマンなどを任せた場合、プランナーとそれらの契約企業の間にはマージンが発生するので、花屋や衣装屋、ブライダルカメラマンなどに新郎新婦が直接依頼するよりも、値段が高くなってしまうのです。その上乗せ料金は、一般的に3割~4割以上です。つまり、個人的にカメラマンに撮影を頼めば10万で済むところが、ブライダルプランナーの紹介だと13万以上かかってしまうわけです。これが結婚式に関わる全ての業者において上乗せされるわけですから、トータルで見ると相当な金額になります。ウェディングドレスがいくらレンタルできるのか、ヘアメイクがいくらなのか、ブライダルカメラマンはどれくらいで頼めるのかが、インターネットで簡単に分かってしまう今日、もっと安くできるのではないか?と、ブライダルプランナーに対して疑問を感じる人がいてもおかしくはないでしょう。

このような時代の風潮に、結婚式場も進路変更を迫られています。ある式場は、下請けのブライダル関連企業を大幅に削って、花の持ち込みOK、持ち込みカメラマンOKなどと自由度を高めて、顧客を逃さないように工夫しています。また、完全に自由とまではいかなくとも、複数のテイストの違った業者から選択ができる場合もあります。

結婚式場が下請けのブライダル関連企業を手の内に納めて、結婚産業を牛耳る時代は終わりに近づいているように感じます。新郎新婦にとって、質の高いサービスが、より安価で受けられるように、今後ますます選択の自由が広がっていくといいですね。
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